借地借家

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借地借家に関するQ&A

借地借家に関しての相談例です。

賃料増額、減額

家賃の減額を求めるにはどうしたらよいでしょうか。

民法611条1項は、借りている部屋等の一部が滅失その他の事由(借主が故意や過失で生じさせた事由は除きます)によって使用ができなくなった時は、使用ができなくなった部分の割合に応じて賃料が当然に減額されると定めています。
使用に支障がない状況で、例えば他の部屋に比べて高すぎるのではないかといった理由で家賃の減額を求めたい場合には、まず家主に直接申し出て交渉し、応じてもらえなければ裁判所に調停を申し立てる必要があります。調停でも家主との間で減額の合意ができなければ、さらに裁判を起こし、裁判所に減額が正当かを判断してもらうことになります。調停や裁判で決着がつくまでは、勝手に減額した金額の家賃だけを支払っても、賃料の不払いを理由に家主から賃貸借契約を解除され、退去を求められる可能性がありますので、それまでどおりの家賃を支払っておく方がよいでしょう。調停や裁判で減額が認められれば、支払った家賃との差額は、家主に返還を求めることができます。

原状回復

賃貸マンションから退去することとなりましたが、家主から原状回復費用として、壁や天井のクロスを全面的に貼り替える費用を請求されています。借主が全額負担しなければならないのでしょうか。

退去時に借主が負担すべき原状回復の範囲は、借主の故意や過失によって生じた傷や汚れに限られ、「自然損耗」による傷や汚れは含まれません(民法621条)。「自然損耗」とは、普通に暮らしていても生じる傷や汚れである「通常損耗」と、時間の経過によって自然に生じる劣化である「経年劣化」の2つを言います。仮に「自然損耗」とはいえず借主が費用を負担すべき場合でも、壁や天井のクロスの一部に傷や汚れがあるだけであれば、その一面分の費用を負担すれば足りますので、全面的に貼り替える費用を負担する必要はありません。また、クロスは、入居してからの年数が多いほど自然損耗の程度が大きくなるはずですので、年数に応じて借主が負担する修繕費用の割合を減らすべきと考えられています。

契約の更新、更新拒絶

2年ごとに賃貸借契約を更新してきましたが、家主から、次に契約期間が満了したら更新しないと言われました。応じる必要があるのでしょうか。

住居は生活の基盤ですから、建物賃貸借では一時使用であることが明らかな場合や定期借家(後記)でない限り、期限の定めがあっても借主が建物の使用を継続しておれば、賃貸借契約は法律の定めによって更新されることが原則になっています。家主は期限の1年前から6か月前までに借主に対して更新しない旨を通知しなければならず、しかも更新拒絶には正当事由が必要です。従って、更新しないと言われても正当事由がなければ契約は更新されますから、期限が来ても退去する必要はありません。

正当事由

家主から、建物が古く、地震で倒壊する危険性が高いから、建物を明け渡してほしいとの話がありました。明け渡す必要があるのでしょうか。

家主からの更新拒絶や解約の申入れには正当事由が必要ですが、他方、家主は借主に対して「安全な家」を提供する必要があります。地震で倒壊する危険性が高い家をそのまま提供し続けることは家主としての義務に違反するので、補修することが必要となります。ここで補修(耐震補強)ができないくらい建物の老朽化が進んでおれば家主の申入れには正当事由があることになります。そこまで老朽化が進んでいなくても補修費が相当高くつくような場合には、家主が立退料の提供をすることによって正当事由が認められることがあります。交渉過程では立退料の金額は双方の合意によって決まりますが、争いになった場合には、家主が提起した建物明渡訴訟の中で、家主が立退料の申出をなし、裁判所が立退料提供で正当事由ありと評価した時は、建物老朽化の程度や補修費用の金額などの諸事情をふまえ、裁判所が立退料の金額を決めることになります。

賃料滞納

家賃が1回遅れただけで、家主から「出て行け」と言われました。応じる必要がありますか。

賃貸借契約は、貸主と借主の双方の継続的な信頼関係が前提となる契約ですので、「信頼関係の破壊」といえるような特別の事情がない限り、解除は認められません。民法541条ただし書きも、債務不履行があっても、「その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるとき」は、契約を解除することができないと定めているところであり、家賃の支払が1回遅れただけでは、解除をすることはできませんので、家主からの明渡請求には応じる必要はありません。

追出し

家賃を滞納したところ、家主から、「鍵を換えて入れないようにする」と言われましたが、このようなことが許されるのですか。

たとえ家賃の滞納があったとしても、家主が勝手にドアをロックし、借主の借家の使用を妨害することは不法行為であり、許されません。

修繕

雨漏りが発生しました。借主が修理しなければならないのでしょうか。

借主のせいで生じたものでない限り,家主が修理すべきです。修理を求めても家主が応じてくれないときや急迫の事情がある場合は、借主が修繕した上で、費用を家主に請求(家賃と相殺)することもできます。

定期借家権

「定期借家」とはどんな契約なのでしょうか。

定期建物賃貸借のことを通常「定期借家」と呼んでいます。定期借家とは、期間の定めのある建物賃貸借で、かつ契約の更新がなく、書面(公正証書でなくても構いません。)で契約をすることを要する賃貸借のことです(借地借家法38条)。定期借家は、普通建物賃貸借と異なり、賃貸借期間を1年未満とすることもできますし、賃貸借期間が終了すると確定的に賃貸借が終了することになります。ただし、賃貸借の終了を借主に対抗するには、借主に対して、賃貸借が終了する旨、あるいは終了したとの通知が必要となります。

定期借家契約の中途解約

借主から定期借家契約を中途解約をすることはできますか。

期間の定めがある場合は、その期間中は契約が存続することが前提となりますから、家主との間で中途解約の合意があった場合、あるいは契約書に中途解約条項がある場合を除いて、中途解約はできないのが原則です。もっとも、床面積が200m²以下の居住用建物の定期借家においては、転勤や療養等のやむを得ない事由によって転居する必要が生じた時は、中途解約の合意や中途解約条項がない場合であっても、借主から解約の申し入れをすることができ、この申し入れの日から1ヶ月を経過したときに契約は終了します。

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