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手書きの遺言を預けられるようになります 〜民法(相続法)の改正〜

2018.11.05

子どもたちが仲良く遺産を分けるようにとの思いを込めて,自筆の遺言状を書いたとします。さてどこに保管したらいいでしょう。

自宅だと火事や盗難が心配です。人に預けてもその心配は一緒ですし,書き換えられたり,隠されたりする心配もあります。預かった人が先に死に、遺言が行方不明になるかもしれません。映画やドラマには、弁護士が預かっていた遺言状を法事の席で開ける,というシーンもありますが,手書きの遺言を弁護士が預かることは珍しいと思います。銀行の貸金庫を使っておられれば,そこでの保管が無難でしょうが,それでも「見つけてもらえない」「最初に見つけた人に隠される」という心配はあります。

公証人の前で作成される「公正証書」であれば,公証役場で長く安全に保管されます。また,どこに公正証書が存在するかを検索できるシステムがあります。少し費用はかかりますが,間違いがない遺言を作り,間違いなく保管し,間違いなく見つけてもらえるのが公正証書遺言のメリットです。こういう制度は自筆の遺言にはなかったのです。

しかし,今年7月の法改正で,自筆の遺言を法務局に預ける制度ができました。改正から2年以内に実施されます。必ず預けなければならないわけではなく,希望すれば預かってもらえるものです。そして,相続人らは,死後に検索をして預けられている遺言状を見つけて,コピーを受け取ることができます。

保管の申請は,遺言を書いた本人が,封をしていない遺言状を法務局に持参して行います。法務局は,遺言自体を預かるほか,遺言の画像情報等を記録した保管ファイルを作成します。死後に相続人のうちのだれかが検索制度を利用すれば,相続人ら関係者に対して,遺言が保管されている事実が通知されます。遺言状を見て都合が悪いと思った一部の相続人が無視して遺産分割を進めるといった心配がありません。公正証書ほど費用をかけず、関係者に伝わりやすい遺言を作ることができるようになります。

ただ,自分で法務局に預けに行く必要があります。入院して外出できない場合などは,保管申請ができません(なお,公正証書の遺言の場合,公証人に病院に来てもらえます)。これまでの自筆の遺言との違いも少しありそうです。

 

法律的な要件を満たし、隙のない、質の高い遺言状を作ることは実はなかなか大変です。今回改正された他の点も、今後色々な影響を与えるでしょう。既に作った遺言状の見直しが必要なこともあります。保管の方法、内容、新しい制度などについて、弁護士会で相談するのも一つの方法です。

大阪弁護士会では、遺言・相続の無料電話相談を実施しています。ぜひ、お気軽にご利用ください。

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