2018.05.08
この春新しく始まったドラマに、「スクールロイヤー」という立場にスポットをあてた弁護士モノがあります。あまり馴染みのない言葉であり、初めて聞いた方、多いのではないでしょうか。スクールロイヤーとはどんなものか。実際にはドラマと同じなのでしょうか違うのでしょうか。
スクールロイヤーとは、学校において、子どもの最善の利益、安心・安全の学校環境作りを目的として、学校で起こる様々な問題について相談を受け、その解決・調整を支援する役割を担っている弁護士です。
大阪府教育庁には,現在,子どもについての問題に詳しい9人の大阪弁護士会所属の弁護士がスクールロイヤーとして登録しています。府下の公立小中学校は,いじめ問題や保護者とのトラブルがあったとき,市町村の教育委員会を通じて大阪府の教育庁に相談をし,スクールロイヤーが解決に向けて,事実の把握,事案の見立て、法的な責任、具体的な対応方法などについてアドバイスをします。早い時期のこのようなアドバイスが,深刻な事態に陥ることを防ぐのです。ドラマのスクールロイヤーとは少しイメージが違いますが,大切な役割です。文部科学省もスクールロイヤーを広げようとしており,大阪府でも公立の高校もこの制度を利用できるよう,計画中です。
ドラマのスクールロイヤーは,職員室に席があり,週に何回かは学校に来ていますが,このような「配置型」は,今のところ全国でもほとんど例はないようで,現在の基本的なスタイルは,何かあったときに,その学校の相談を受ける「派遣型」です。
弁護士は,子どもに関する多様な問題に多様な確度から取り組んでいます。誰もが子どもの時代はあったわけで、近くに相談できる人がいればなあと思うこともあったと思います。これは子どもを育てている親御さんや、周りの方々も同じだと思います。
大阪弁護士会では、5月12日(土)午前10時から午後4時30分まで、子どもの日記念無料相談会を開催します。また、この5月「子ども何でも相談」との名称で、定期的に子どもに関する相談を受け付けています。子どもに纏わることであれば、子どもさんご本人はもちろんのこと、親御さん、その周りの方々、どなたでもご相談頂けます。
詳しくは大阪弁護士会HPをご覧下さい。
※ご相談は各地域の法律相談センターへ直接お問い合わせください。