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子どもが学校でいじめを受けているかもしれません・・・

2022.02.03

私の子どもは小学5年生ですが、新学期が始まってから学校に行くのを渋るようになりました。事情を聴くと、クラスの友達から無視をされていて学校に行くのが嫌だというのです。今は何とか通っていますが、この先、不登校になるかもしれません。親としてはどのように対応したらいいのでしょうか。

 

1 いじめに該当する可能性があります

 お子さんがクラスの友達から無視をされている、それで学校に行くのが嫌だ、ということですので、小学校でのいじめが疑われます。
いじめとは、
① 児童等に対して、
② 当該児童と一定の人的関係にある他の児童等(同じ学校の児童など)が行う
③ 心理的又は物理的な影響を与える行為(インターネットを通じて行われるものを含む。)であって、
④ 当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているもの
をいいます。
 今回の場合ですと、「お子さん=児童等」、「クラスの友人=他の児童等」、「無視=心理的な影響を与える行為」、「学校に行くのが嫌=心身の苦痛を感じている」となります。

2 まずはお子さんの話を聴きましょう

 お子さんがクラスの友達から無視をされている、それで学校に行くのが嫌だと聞いて、保護者としても大変心配だと思います。また、お子さんも勇気を出して、やっとの思いで保護者に告白したのだと思います。
 ですので、まずはお子さんに「しんどかったね」、「よくがんばったね」、「これからは一人で抱え込まなくていいよ」等しっかりと寄り添ってあげてください。
 また、お子さんに、学校に行くのが嫌な理由、どうしたら学校に安心して通うことができるようになるかをしっかりと聞いてあげてください。このとき、お子さんが学校に行くことを嫌がったなら、無理に登校させる必要はありません。一番大切なのは、お子さんの命、安全ですので、まずはお子さんの命、安全を守りましょう。

3 学校に伝え、事実確認をしてもらいましょう

 お子さんの話や意見を聴いた後、学校にお子さんの状況(クラスの友達から無視をされて学校に行きたがらないことや、家での生活の様子、お子さんが話をした学校でのその他の内容)を伝えて下さい。

 学校は、保護者等からお子さんへのいじめの事実があると思われると連絡を受けたときは、速やかに事実確認を行い、その結果を学校の設置者(公立小学校ですと、教育委員会。国立大学付属や私立小学校ですと学校法人等)に報告する必要があります。ですので、保護者等からいじめを受けている可能性があると連絡があれば、学校が事実調査をします。

4 事実確認により、いじめが確認された場合

 事実調査の結果、いじめがあったことが確認された場合には、学校は、いじめをやめさせ、再発防止をするために、いじめを受けたお子さんや保護者に対して支援を行うとともに、いじめを行った児童(加害児童)に対する指導、加害児童の保護者に対する助言をして、いじめの解決に努めます。
 学校と話をして、お子さんがどうしたら学校に安心して通うことができるようになるかを伝え、お子さんが安心して学校に通うことができる体制を作ってもらうようにしましょう。担任の教師だけでなく、養護教諭やスクールカウンセラーにお子さんの気持ちを聞いてもらうことや、学校が組織としてお子さんを見守る体制を作ってもらうこともできます。
 加害児童について、学校は必要があると認めるときに、別室授業とすることもできますが、あくまでも必要があるかどうかを判断するのは学校ですので、被害児童やその保護者が求めれば必ず別室授業とさせることができる訳ではありません。また、市町村の教育委員会が加害児童に対して出席停止を命ずることもできますが、これは加害児童に対する懲戒処分ではありません。また、出席停止処分にできる要件は法律で限定されていることから、現状では、出席停止処分となるのはかなり例外的な場合に限られます。さらに、加害児童を別の小学校に転校させることは、法律上強制できません。
 お子さんにとって、安心して学校に通うことができる体制がなかなか作られない場合には、弁護士にご相談ください。

5 第三者調査委員会等による調査

 残念ながら、クラスの友達から無視されて、お子さんが不登校になり、それが年間30日以上(※30日は目安)になった場合や、お子さんが自殺を図った場合、精神性の疾患を発症した場合等は、「重大事態」として、学校ではなく、いじめ事案の関係者と直接の人間関係や特別の利害関係を有しない第三者で構成される第三者調査委員会による調査や、学校のいじめ対策組織に第三者を加えた組織による調査が行われます。
 このように、「重大事態」となるのは、いじめによって、お子さんの生命、心身又は財産に重大な被害が生じたときや、いじめによりお子さんが相当の期間学校を欠席することを余儀なくされているときです。
 第三者調査委員会等による調査は、いじめの事実の全容解明、当該いじめの事案への対処及び同種の事案の再発防止が目的です。
この調査により判明した事実については、学校や教育委員会等から、いじめの事実関係やいじめ発生の背景等の情報が提供されます。

6 学校や加害児童に対する損害賠償請求

 一定の場合には、学校や加害児童、その保護者に対して損害賠償請求をすることもできます。

7 お子さんのことを第一に

 お子さんにとって、一番よいのはいじめによる心の傷を癒やし、楽しい生活を送ることです。お子さんが笑顔で過ごすことができるためにどのような方法をとればよいのか、弁護士が一緒に考えていきます。

<回答者>
大阪弁護士会子どもの権利委員会

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