医療事故

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医療事故

医療事故にあいました。どうしたらよいですか。

患者に死亡や後遺障害といった重大な結果が生じたからと言って,直ちに医療機関側が患者や家族に対して法的責任を負うわけではありません。少なくとも医療機関側に法的責任が生ずるためには,医療行為が通常の水準と比べて劣っていたこと(法律用語では「過失」があるといいます。)が必要となります。
しかし,手術中のガーゼ遺残等ミスが明白なケースや医療機関側が自らミスを認めているケースといった例外的な場合でない限り,過失があるか否かの判断は非常に難しいです。

まずは,担当医の説明を求めた上で,それでもどうしても納得がいかない場合には弁護士のところに相談に行かれるとよいでしょう。

相談に行くにはどんな資料を用意すればいいですか。

あなたが関係すると思われる一切の資料(診断書や医療費明細書,病院からの説明文書,お薬手帳など)をお持ちください。
また,あなたが問題と考えられる病院あるいは診療所のカルテ(診療録や看護記録,検査記録,レントゲン検査やMRI検査などの画像データ等)を,すでにお持ちの場合には,それらも全てお持ちください。

なお,もし上記のカルテ等をお持ちでない場合には,関係すると思われる資料を全てお持ちいただいた上で,上記のカルテ等の入手方法については慎重な対応が必要な場合もあることから,入手方法についても弁護士にご相談ください。

医療事故について弁護士に依頼する場合,どのような費用がかかりますか。

一般の民事事件とは異なり,医療事件の手続は大きく2つに分かれます。1つは調査手続で,医療機関に対して法的責任を追及することが可能かどうかを調査します。この段階で弁護士に対する一定の費用を支払うことになります。また,協力医の専門的意見聴取が不可欠ですので,この点についても費用がかかります。

もう1つは,責任追及手続で,調査手続の結果,法的責任を追及できるという結論に至った場合に,医療機関に対して責任を追及します。この段階でも弁護士に一定の費用を支払う必要があります。  個別の法律事務所ごとに異なる部分もございますので,詳しくは相談される弁護士にお尋ねください。

医療事件にはどのような解決方法がありますか?

一医療機関に対して責任追及をする場合でも,取り得る解決方法はいくつかあります。

① 示談交渉
当事者(患者側と医療機関側)が,直接話し合う方法です。第三者が間に入らないことが特徴です。最も簡便で速やかな解決が図れたり,柔軟な解決方法が実現できる利点がありますが,当事者双方の主張の対立が激しい場合には示談交渉での解決は難しくなります。

② 医療ADR
大阪で代表的な医療ADRといえば,民間総合調停センターがあります。示談交渉と同じく当事者が話し合うことになりますが,あっせん委員という第三者が間に入る点が異なります。あっせん委員は弁護士2名,医師1名で構成されます。患者側が申し立てた場合,医療機関側が医療ADRの手続で話し合いをすることを受け入れないと手続が開始されない点には注意が必要です。

③ 民事調停
民事調停は,裁判所で当事者が話し合う手続です。民事調停委員2名が間に入ることになります。調停委員が患者側と医療機関側の意見をよく聞いて,双方の話し合い・譲り合いによって解決を図ろうとするものです。医療事件の場合,原則として調停委員のうち1人は医師が選ばれます。

④ 民事訴訟
①②③のように,当事者の話し合いでは解決ができない場合に,裁判所に申立てをして,患者側の意見と医療機関側の意見のどちらが相当であるかを判断してもらう手続です。大阪では医事集中部があり,医療に関する訴訟を多く扱っています。裁判の流れの中で話し合いでの解決(和解といいます。)が図られることもあります。

①②③④のいずれの手続を選ぶかは,それぞれの医療事件の性質によっても異なりますので,担当弁護士とよく相談して決めることになります。

医療機関との対応について,気を付けるべきことがあれば教えてください。

医療機関には,患者に対し,診療契約上の義務としての説明義務があります。そこで,まずは医療機関側に説明を求めるべきです。ただ,感情的になって担当の医師を非難するような言動は極力避けるべきです。医療事故にあったというお立場からすると,怒りや悲しみの感情も非常に強いであろうと思いますが,感情的なやり取りになってしまうと医療機関側も態度を硬化させ,今後の話し合いを拒否する可能性もあります。

話し合いの場では,医療機関側のミスありきという態度ではなく,担当医がどのように考えてどのような対応をしたのか,という事実関係を中心に説明を求めていくというスタンスの方がよいでしょう。

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