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過去の質問とお答え

内容の根拠になる法律は放送された時点のものであり、その後法律が改正されている場合があります。掲載内容はあくまでも、参考にとどめていただき、実際の対応については弁護士に相談されることをお勧めします。

婚約不履行

結婚退職したのに婚約不履行。損害賠償は?

娘の「婚約解消」のことでご相談します。
我が家の娘は25才で、大阪市内の会社で事務の仕事をしていましたが、一昨年から仕事関係で知り合った男性とつき合うようになりました。
2人は結婚するつもりでいたらしく、男性の「結婚後は家庭に入って専業主婦になってほしい」という希望もあったので、娘は年末に仕事を辞めて、花嫁修業をしていました。
ところが最近になって、彼が別の女性ともつき合っていたことがわかり、結婚の話は流れてしまいました。
非常に腹立たしく、慰謝料を請求したい気持ちもあるのですが、特に結納などを交わしてはいませんでした。ただ娘はこの結婚話がなければ、現在も仕事を続けていたと思いますし、彼のせいで仕事を失ったことになると思うのです。
この場合、相手の男性に損害賠償の請求はできるのでしょうか?

相談者: 奈良県にお住まいの49才の女性

1.ご相談の内容では、御自身のことではなく娘さんの事のためか、少し事実関係にわかりにくい点がありますが、娘さんと相手の男性との間で「婚約」が成立していたかどうかが決定的に大切な点です。
「婚約」とは、「男女が真面目に夫婦として共同生活を営む意思で結婚の約束をすること」です。勿論口約束でも有効です。そして、娘さんの場合は、相手の男性の希望に沿って仕事を辞め、花嫁修業をされていたというのですから、その前提として2人の間に婚約が成立していたものと推測されます。一般に結納が交わされた時には、婚約が成立したと言ってまちがいありませんが、婚約の成立のためには、先程の約束がなされることで足り、結納などの儀式のなされることは必要ではありません。
2.婚約が成立すると当然これは守られなければならず、正当な理由がない限り、一方の当事者がこれを破棄することは契約不履行として相手方当事者に対し、損害賠償の義務を負います。また、成立した婚約が、一方の当事者の正当な理由とは言えない原因のために解約せざるを得なくなった場合も同様です。娘さんの場合、相手の男性が別の女性ともつき合っていたことが発覚して破談になったというのですから、到底正当な理由とは言えません。従って、娘さんは相手の男性に対し、被った損害の賠償請求をすることができます。この請求できる損害の内容は、精神的な苦痛に対する慰謝料の他に、この婚約がなければ仕事を続けていたのに結婚のために仕事を辞めてしまったことに伴う損害も含まれます心これは、仕事を辞めていなければ得ていたであろうと考えられる利益、法律用語では、「うべかりし利益」と呼びます。この損害額は具体的には裁判所の判例によれば、娘さんの勤めていた会社における女子の平均勤続年数から推定して、娘さんがあと勤務できたと思われる期間を求め、娘さんの月収から生活費を差し引いた残額に、この期間を掛けて計算することができます。

出典: 土曜日の人生相談(1999年3月20日放送分)

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